スタッフブログ
ふと思ったこと。
2018.01.18
何十年も昔に建てられたものでも、何の傷みのなく性能もさほど求められていなくとも、
快適な暮らしが成り立っていたりします。
反対に最近の住まいは、高い断熱性の断熱材、気密性・断熱性の高い窓、気密性を高める施工方法など・・・
高気密、高断熱といった性能を求められる住まいが主流となってきました。
工務店、ハウスメーカーによる現在の流行りとも言えます。
ただ、その高気密、高断熱に対して、
昔の住まいは隙間風が多い分結露が少なかったとか、
気密性が高くなったら逆に体に悪いのではなどの疑問もしばしば。
たしかに高気密の仕様にすれば隙間風はほぼ無くなります。(まったくではありません)
そのため悪い空気が溜まるようになります。
そんな時のために24時間換気システムがあるので・・・とハウスメーカーや工務店は言い、
では閉め切っていても大丈夫・・・と住み手は勘違いしてしまいます。
設計者までもが高性能の建材や機械に頼りだせば、よい住まいは生まれません。
それに頼る前に設計者は自然を理解し、まずは風の通り道をきちんと考えるべきだと思います。
性能はその次。
性能を生かすも殺すも、家の中を新鮮に保つべく明確な風の通り道をつくってやることが重要です。
家だって生き物。
閉め切ってしまえば息苦しくなります。
そんな時に窓を開けると、風が通り抜ける何とも言えない心地よさを覚えます。
それと同時に空気も新鮮なものに入れ替わります。一石二鳥ですね。
住み手の知恵と共に家は年を重ねていく。
何十年経っても快適で心地よいと思えた時、
それは本当に良い住まいなんだと思います。
設計者の目指すべきはそこではないでしょうか・・・
結構熱いヤツです。
桝江でした。