木ままニュースペーパー

庭のある家で後悔する理由とは?使わない庭にしない目的と広さの決め方

2026.09.02

使わない庭にしないために、目的と頻度・管理時間から必要な広さだけを設計する考え方

庭で後悔する原因は、広さでも予算でもなく「何に使うか」を決めずにつくることです。目的と使う頻度、管理に割ける時間、室内からの動線。この4つを整理すれば、必要な庭の範囲は自分たちで判断できます。土地が広いからと庭も広く取った結果、雑草だけが育つ空き地になった家を、私たちは岡山県内で何軒も見てきました。「庭のある家 後悔」と検索窓に打ちながら、「知人も使ってないと言っていたし」「手入れが続くのか」「そもそもうちに庭は必要なのか」と迷っている段階なら、まだ設計で防げます。この記事では、庭が使われなくなる典型的な流れと、必要な広さだけを残す判断基準を、総社の工務店の実例で説明します。

【この記事のポイント】

  • 庭の後悔は「広さの失敗」ではなく「目的と頻度を決めない失敗」から生まれる
  • 食事・遊び・眺め・菜園の4つの目的と、週あたりの利用頻度で必要な広さは逆算できる
  • 室内からの動線と週30分の管理時間を基準にすれば、使わない庭は設計段階で消せる

この記事の結論

  • 庭は「土地の余り」でつくると使われなくなる。目的から広さを決める。
  • 目的は食事・遊び・眺め・菜園の4分類で考える。全部は要らない。
  • 利用頻度が週1回未満の目的は、面積を割り当てない。
  • リビングから3歩で出られない庭は、使用頻度が大きく下がる。
  • 管理時間は週30分を上限に設計する。残りは軒下やテラスでよい。
  • 1社の提案で決めず、目的と管理時間を同じ条件で複数社に伝えて比較する。

庭が使われなくなる家には、目的と頻度のあいまいさという共通点がある

「庭を使っていない」という声の中身を分解すると、原因はほぼ3つに絞られます。目的を決めなかった、頻度を見積もらなかった、室内からの動線が遠かった。順に見ていきます。

「なんとなく広い庭」が物置きになるまでの流れ

よくあるのが、こんな経過です。土地が広かったので南側に庭を広く残した。入居1年目の春に芝生を張り、夏はプールも出した。2年目、子どもの習い事が始まり週末の在宅時間が減る。芝刈りが後回しになり、雑草が目立ち始める。3年目、外に出るのは洗濯物を干すときだけ。気づけば庭の隅に外遊び道具と物置が並ぶ。この間、誰も怠けていません。目的が「なんとなく子どもを遊ばせたい」だけだったので、生活が変わった瞬間に庭の役割が消えた。それだけの話です。総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査では総住宅数6,504万7千戸に対し空き家が900万2千戸と過去最高になりましたが、家そのものと同じで、庭も「使う理由」を失った空間から放置されていきます。

目的は「食事・遊び・眺め・菜園」の4つから選ぶ。全部は選ばない

木ままでは打ち合わせの最初に、庭でやりたいことを食事・遊び・眺め・菜園の4つに分けて聞きます。2024年の秋に相談に来られた総社市の30代ご夫婦(お子さん2人・当時3歳と5歳)は、最初「芝生の広い庭」とだけ書いてこられました。そこで平日と週末に分けて過ごし方を伺うと、実際に出てきたのは「週末の朝にウッドデッキで朝食」「平日は室内から緑が見えればいい」の2つ。遊びは近所の公園で足りていました。ご主人は「広い庭に憧れてたんですけど、言われてみれば俺、芝刈りする時間ないですね」と苦笑いされていました。正直なところ、4つの目的をすべて叶えようとした庭ほど、どれも中途半端になります。選ぶのは多くて2つ。ここは言い切ります。

頻度で考えると、必要な広さは想像より小さい

目的が決まったら、週に何回使うかを見積もります。目安として、庭での食事は週1回なら2〜3坪のデッキやテラスで足ります。子どもの外遊びは、ボール遊びまで求めなければ3〜4坪の土か芝の面があれば成立します。眺めるための庭なら、窓の正面に1〜2坪の植栽帯で十分。家庭菜園は1坪あれば夏野菜4〜5種類が育てられます。合計しても5〜8坪程度。「30坪の庭」のような面積は、明確な目的が複数ない限り必要ありません。頻度が週1回未満と見積もられた目的には、面積を割り当てない。使うかもしれない、は使わない、とほぼ同じ意味です。ケースによりますが、迷った分は庭ではなく軒下に寄せておくと、後から用途が変わっても対応できます。

必要な広さだけを残す判断基準。動線と管理時間から逆算する

不安の正体は「自分たちの判断材料を持っていないこと」です。ここからは、他社の提案を検討するときにもそのまま使える基準を挙げます。

判断基準は5つ。どの工務店の提案にも同じ物差しで使える

庭付きの計画を判断する基準は次の5つです。第一に、庭の各部分に目的が言えるか。「ここは何をする場所ですか」と設計者に聞いて、全部に答えが返るか。第二に、リビングか土間から3歩以内で出られるか。掃き出し窓から地面まで50cm以上の段差があると、外に出る頻度は目に見えて下がります。第三に、週の管理時間が30分以内に収まる植栽計画か。芝生は6〜9月に月2回の芝刈りが要ります。第四に、5年後・10年後の樹高と落ち葉まで説明があるか。完成写真の木は必ず育ちます。第五に、外構と植栽が建物と同じ見積もりに入っているか。後回しにされた庭は、予算切れで砂利敷きのまま終わりがちです。日銀の地域経済報告でも資材価格の高騰と建築コスト増が指摘されている今、使わない面積に予算を割く余裕は、実はどの家庭にもありません。この5つを満たさない提案は、会社の規模に関係なく一度持ち帰る。それで十分です。

庭で後悔しなかった施主が、契約前にやっていたこと

倉敷市で2023年に建てられた30代のご家族の例です。この方は最初、当社を含む3社に同じ要望書を渡していました。「庭の目的は週末の外ごはんと、キッチンから見える緑。管理は週30分まで」。各社の回答を比べると、20坪の芝生庭を提案した会社、コンクリートテラス中心の会社、そして木ままは食事用デッキ3坪と窓正面の植栽2坪という提案でした。奥さまは「一番庭が小さい提案を選ぶことになるとは思わなかった。最初は物足りなく感じて半信半疑でした」と話されています。決め手は、5年後の樹高と剪定費用(1回1〜2万円程度)まで数字で説明があったことだったそうです。入居から2年経った点検のとき、「庭が立派かどうかより、朝ごはんを外で食べた回数なら誰にも負けない気がします」と笑っておられました。日曜の朝、パジャマのままデッキに味噌汁を運ぶ。変化としてはそのくらいのことです。でも、その回数こそが庭の価値だと私たちは考えています。

この状態ならまだ間に合う。管理時間から広さを逆算する手順

土地契約前、あるいは間取り確定前なら、庭の後悔は設計で防げます。手順は3つ。まず、家族で「庭でやりたいこと」を4分類から2つまで選ぶ。次に、平日と週末それぞれの利用頻度を正直に見積もる。最後に、管理に使える時間を週30分と仮置きし、収まる植栽量に絞る。これを紙1枚にまとめて設計者に渡すだけで、提案の精度は大きく変わります。岡山県の推計人口は179万5,217人(2026年7月)で、2050年には岡山・倉敷地域でも65歳以上が約35%になる推計があります。つまり庭の管理は、いま30代の世帯でも60代・70代の自分が続ける前提で考える必要がある。逆に言えば、いま週30分で回る庭は、将来も暮らしの一部であり続けやすいのです。すでに知人の「使っていない庭」を見て迷っているなら、それは判断材料が揃い始めた状態です。図面を持って相談に行くなら今が一番早い。木ままの相談(https://www.kimama218.jp/soudan/)では、この目的整理のシートづくりから一緒にやっています。

よくある質問

Q1. 庭のある家で後悔する人の割合はどれくらいですか?

A1. 公的な統計はありませんが、当社の点検先の体感では庭を「計画どおり使えていない」家は半数近くあります。共通点は広さではなく目的の未設定。目的2つに絞った家では、この割合が明らかに下がります。

Q2. 庭は最低何坪あればいいですか?

A2. 目的1つなら1〜3坪で成立します。外食事なら2〜3坪、眺め用なら1〜2坪、菜園なら1坪。合計5坪前後で2つの目的を満たす家が、実際には一番使われています。

Q3. 芝生とタイルテラス、後悔が少ないのはどちらですか?

A3. 管理時間で決めます。芝は夏場月2回の芝刈りが必要、テラスは掃除だけ。週30分以上を庭に使えないなら、テラス+植栽帯の組み合わせが現実的です。

Q4. リビングと庭の段差はどれくらいまでなら使われますか?

A4. 目安は40cm以内、理想は踏み台1段かデッキで一続きにすること。50cmを超える掃き出し窓だけの庭は、出る回数が週数回から月数回に落ちる例が多いです。

Q5. 子どもが大きくなったら庭は無駄になりませんか?

A5. 遊び専用の広場は10年で役割を終えます。だから遊び場は土のまま最小限にし、食事や眺めの場に転用できる位置に置くのが基本。用途を固定しない設計なら無駄になりません。

Q6. 庭の維持費は年間いくら見ておくべきですか?

A6. 植栽2〜3坪なら、剪定を年1回頼んで1〜2万円程度、自分でやれば道具代のみ。20坪の芝生庭だと除草・芝刈りの手間が年30時間規模になり、金額より時間の負担が効いてきます。

Q7. 庭なしで建てて、後から庭をつくるのはありですか?

A7. 可能ですが、水栓・照明・窓位置は後から動かせません。庭本体は後施工でも、動線と配管だけは新築時に仕込むのが得。費用も同時施工のほうが総額では抑えやすい傾向です。

Q8. 工務店に庭の相談をするとき、何を伝えれば失敗しませんか?

A8. 目的(4分類から2つ)・週の利用頻度・管理に使える時間の3点です。この3点を同じ条件で複数社に伝えて提案を比較すると、各社の設計力の差がはっきり見えます。

まとめ

この記事のまとめ:要点3つ

  • 庭の後悔は目的と頻度を決めないまま「土地の余り」で庭をつくることから生まれる
  • 食事・遊び・眺め・菜園から目的を2つまで選び、週1回未満の用途に面積を割り当てない
  • リビングから3歩の動線と週30分の管理時間を物差しに、必要な広さだけを設計する

岡山の注文住宅づくりをまとめて確認

岡山で注文住宅を建てるなら、土地探しや予算、間取り、住宅性能、庭づくり、依頼先選びまで、全体を整理して進めることが大切です。家づくりの流れと押さえておきたいポイントを、以下の完全ガイドでまとめて解説しています。

▶︎ 岡山の注文住宅完全ガイドを見る

家づくりのテーマを詳しく知りたい方へ

土地と予算、平屋、住宅性能、庭づくり、建て替え、依頼先選びなど、気になるテーマをさらに詳しく解説しています。現在の悩みや家づくりの段階に合わせて、以下の記事をご覧ください。

▶︎「土地を買う前に、建物・庭・住宅ローンまで含めた総予算」を整理したい方へ

▶︎「平屋と半平屋の違いや、必要な広さ・家事動線・将来の使い方」を整理したい方へ

▶︎「断熱・耐震などの住宅性能と、深い軒が快適性に果たす役割」を知りたい方へ

▶︎「庭・外構・植栽・家具を、建物とどこまで一緒に考えるか」を整理したい方へ

▶︎「建て替え・リフォーム・リノベーションのどれが合うか」を考えたい方へ

▶︎「工務店・ハウスメーカー・設計事務所を選ぶ基準」を知りたい方へ

岡山で理想の家づくりを始めませんか?

株式会社 木ままでは、お客さまの暮らしに寄り添った家づくりをご提案しています。

「どんな家を建てられるの?」「土地探しから相談できる?」「まずは予算について聞きたい」など、気になることがございましたら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

お電話またはお問い合わせフォームよりご連絡いただきましたら、担当者より改めてご案内いたします。

お問い合わせはこちら

お問い合わせフォーム

お電話:0866-31-5151
受付時間:8:30~17:00
定休日:土曜日・日曜日・祝日

施工対応エリア

岡山県内の当社事務所から、おおむね1時間圏内

※広島県福山市を含む県外、津山市および津山市より北の地域は施工エリア外となります。

株式会社 木まま
〒719-1131
岡山県総社市中央5丁目8番地101
TEL:0866-31-5151
FAX:0866-31-5152

家づくりの施工事例や最新情報も発信しています。

Instagramを見る
YouTubeを見る

同じカテゴリの最新記事

ご予約・お問い合わせ

お電話からの
ご予約・お問い合わせ

TEL. 0866-31-5151

平日8:00〜18:00(土日祝も可)

フォームからの
ご予約・お問い合わせ

イベント予約 お問い合わせ