木ままニュースペーパー
木ままの庭づくりのメリットとは?外構を別会社に頼む場合との違いを比較
2026.09.08
建物と同時に庭を計画すると変わる、室内からの見え方・軒下の過ごし方・外構予算
庭を建物と同時に計画するか、完成後に外構会社へ別に頼むか。この選択で、リビングから見える景色、軒下の使い勝手、外構に残せる予算まで変わります。庭を後回しにすると、窓の正面に隣家の壁が見える、駐車場を優先したら植栽の場所が残らない、といったずれが起きやすいのです。理由は単純で、窓・軒・植栽・動線は図面の段階でしか調整できないから。「木ままは庭まで作ってくれるの?」「外構専門の会社のほうが安いのでは?」「同時に頼むと何が違うの?」。施工事例の写真で庭とつながる室内を見た人ほど、ここで手が止まります。本記事は、建物と同時に庭を設計する進め方と、完成後に別会社へ依頼する進め方の違いを、見え方・過ごし方・予算の3点から整理したものです。読み終える頃には、自分の家づくりでどちらを選ぶか、判断の物差しが手元に残るはずです。
【この記事のポイント】
- 庭を同時に計画すると、窓の位置・軒の出・植栽の位置をセットで決められ、室内からの見え方が変わる
- 完成後の外構依頼は業者選択の自由度が高い一方、予算が「残り」になりやすく、平均で建築費の1割前後が目安の外構費を確保しにくい
- どちらが正解かは敷地と優先順位次第。判断基準を4つ持って比較すれば、後からのずれを防げる
この記事の結論
- 建物と同時に庭を計画する最大の利点は、窓・軒・植栽・動線を1枚の図面で決められること。
- 室内からの見え方は、窓の高さと木の位置の関係で決まる。後付けでは調整範囲が狭い。
- 軒下を使えるかどうかは、軒の出と床の高さの設計次第。庭側の計画があって初めて活きる。
- 外構予算は先に枠を決めるのが鉄則。目安は建築費の10%前後、平屋の庭付きなら150万〜300万円。
- 別会社依頼にも相見積もりが取りやすい利点はある。判断基準で比較してから決めればいい。
室内からの見え方と軒下の時間は、設計段階で庭を決めるかどうかで変わる
庭を「建物が終わってから考える外まわり」と捉えるか、「窓の外に見える風景の設計」と捉えるか。この違いが最初の分かれ目です。木ままが庭・外構・家具まで一体で提案するのは、この3つが同じ図面の上でしか揃わないからです。
窓の位置と木の位置は、同じ図面でしか合わせられない
室内から庭がきれいに見える家は、偶然ではありません。掃き出し窓の正面に落葉樹を1本置き、その背後に板塀を回すと、視線は木で止まり、隣家や道路は視界から消えます。窓の高さが40cm違うだけで、見えるのが幹か枝先かも変わる。この調整は、建物と庭を同時に描いていないとできません。
2025年春に引き渡した総社市の30代ご夫婦(お子さん2人)の家では、ダイニングの窓の位置を、庭に植えるアオダモの位置から逆算して決めました。打ち合わせでご主人が「窓って、部屋の明るさで決めるものだと思ってました」と驚かれたのを覚えています。実は逆の順番もあるのです。木を先に決め、窓をそこへ向ける。入居後に伺うと、奥さまが「朝ごはんのとき、子どもが葉っぱの揺れをぼーっと見てるんですよ」と話してくれました。派手な変化ではありません。でも、それが毎朝続く。
深い軒の下が「使える場所」になるかは、庭側の計画次第
木ままの「のきいえ」のような深い軒は、軒の出が1.2〜1.5mほどあります。ただ、軒が深いだけでは物干しスペース止まり。軒下が居場所になるのは、その先の庭に「見るもの」と「出る理由」があるときです。ウッドデッキの高さを室内の床と揃え、デッキから土の庭へ降りる段差を15cm程度に抑える。ここまで決めて、雨の日に軒下で子どもが遊び、夏の夕方に椅子を出す使い方が現実になります。伝統的な日本家屋で軒や縁側が室内と庭の中間領域として機能してきたのと同じ理屈で、これは意匠ではなく環境調整の装置。夏の高い日差しを遮り、冬は低い太陽を室内へ入れる効果も、軒の出と窓の高さの計算があってこそです。
洗濯・駐車・庭仕事の動線は、外構を後回しにすると途切れる
よくあるのが、建物の間取りは完璧なのに、洗濯物を持って外へ出ると物干し場まで砂利の上を歩く、という家。駐車場から玄関までの動き、勝手口とゴミ置き場、立水栓の位置。この生活動線は建物と外構にまたがっているため、別々に計画すると継ぎ目でずれます。ケースによりますが、後から土間コンクリートやアプローチを足すと、同じ工事でも新築時より割高になりがちです。重機の入りにくさや小規模工事の経費が上乗せされるからです。
外構を別会社に頼む進め方との違いと、比較した人が確認した判断基準
ここからは費用と進め方の話です。先に言っておくと、別会社への依頼が悪いわけではありません。不安になる必要はなく、違いを知って選べば十分です。
外構予算は「残り」にすると削られる。先に枠を決めるのが鉄則
外構費の目安は一般に建築費の10%前後、庭と駐車場を含む平屋なら150万〜300万円がひとつの相場です。ところが建物完成後に考える進め方では、外構は予算の「残り」になります。日銀の地域経済報告でも資材価格の高騰と人件費上昇による建築コスト増が指摘されており、建物側で予算が膨らむ局面では、しわ寄せは決まって外構に来る。正直なところ、砂利敷きとフェンスだけで「庭はいつか」と先送りされた家を、私たちは何度も見てきました。同時に計画すれば、外構費を最初から総予算に組み込み、建物側と一緒に調整できます。建物を2坪小さくして庭に回す、という判断は、同じテーブルに両方が載っていないと出てきません。
別会社に頼む利点も確かにある
公平に書きます。外構専門会社に別途依頼する利点は、相見積もりで価格を比較しやすいこと、カーポートや門扉など既製品の選択肢が広いこと、入居後に暮らしながらゆっくり考えられることです。駐車場とフェンスが中心で、室内からの見え方に強いこだわりがなければ、別発注で費用を抑えられる場合もあります。一方で、設計者が違えば図面も別になるため、窓と植栽の位置合わせや軒下とデッキの連続性は、施主自身が両者の間に立って調整することになります。どちらの手間を取るか、の問題です。
比較した2組が最後に確認した、4つの判断基準
2024年の秋に相談へ来られた倉敷市の40代ご夫婦は、当初「外構は専門会社のほうが安いはず」と別発注のつもりでした。最初は一体提案にも半信半疑。外構会社2社の見積もりと並べて比較し、最終的に確認されたのは次の4点でした。①リビングから何が見えるかまで図面に描かれているか。②外構費が総予算の内訳に最初から入っているか。③軒下・デッキ・庭の高さがつながっているか。④植栽の5年後の樹高と剪定費(年1回1万〜3万円程度)まで説明があるか。この4つは、木ままに限らずどの会社を比較するときにも使える基準です。ご夫婦は約2カ月かけて3案を比較し、「窓の外まで描いてある図面はここだけだった」という理由で一体提案を選ばれました。1社で即決する必要はありません。むしろ、この基準で2〜3社を見比べたほうが、納得の度合いは確実に上がります。
もし今、間取りの打ち合わせが序盤なら、まだ間に合います。窓の位置が確定する前が、庭を一緒に考えられる最後のタイミング。検索窓に「外構 いつ決める」と何度も打ち込んでいる状態なら、その疑問ごと相談に持ち込むのが早道です(相談: https://www.kimama218.jp/soudan/ )。
よくある質問
Q1. 庭まで一体で頼むと、外構だけ別に頼むより高くなりませんか?
A1. 項目が同じなら大差は出にくく、むしろ後施工の割増(小規模工事で1〜2割程度)を避けられる分、総額で有利な場合もあります。金額よりも、窓や軒との整合を1社で担保できる点が本質的な違いです。
Q2. 外構予算はいくら見ておけばいいですか?
A2. 建築費の10%前後が目安です。駐車2台・アプローチ・板塀・植栽を含む平屋の庭なら150万〜300万円程度。最初に枠として確保するのが鉄則です。
Q3. 庭の手入れが不安です。共働きでも維持できますか?
A3. 樹木3〜5本と下草中心なら、日常の手入れは月1〜2時間程度に収まる計画も可能です。剪定は年1回、1万〜3万円が目安。設計段階で管理量を決められるのも同時計画の利点です。
Q4. 建物の後で、庭だけ木ままに頼むことはできますか?
A4. 可能です。ただし窓や軒の位置は動かせないため、調整できる範囲は同時計画より狭くなります。リフォームや庭の再生の相談例もあります。
Q5. 狭い敷地でも庭を計画する意味はありますか?
A5. あります。幅1.5mの余白でも、窓の正面に木を1本置けば見え方は変わります。広さより、窓との位置関係が効きます。
Q6. 外構会社と相見積もりを取ってもいいですか?
A6. むしろ推奨します。本文の判断基準4つ(見え方の図面化・予算の内訳・高さの連続性・5年後の説明)で2〜3社を比較すれば、納得して選べます。
Q7. 軒を深くすると室内が暗くなりませんか?
A7. 軒の出1.2〜1.5mでも、窓の高さと方位を合わせれば冬の日射は入ります。夏の高い日差しだけを遮る設計が可能で、明るさと日射調整は両立できます。
Q8. 打ち合わせのどの段階で庭の話を出すべきですか?
A8. 土地が決まった直後、間取りの初回打ち合わせからです。窓の位置が確定した後では、調整の選択肢が半分以下になります。
まとめ
この記事のまとめ:要点3つ
- 建物と同時に庭を計画すると、窓・軒・植栽・動線を1枚の図面で揃えられ、室内からの見え方と軒下の使い方が変わる
- 外構予算は建築費の10%前後を最初に枠として確保する。完成後の「残り予算」方式では削られやすい
- 別会社依頼にも利点はある。判断基準4つで2〜3社を比較し、自分の優先順位で選べば後悔は残らない
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